加減

※写真と文書は関係ありません

死語に近い言葉になっていますが、とても大事なことだと考えています。「加減を知らない」という言葉はいいイメージではないです。その場の状況に合わせて、力を入れたり抜いたり、気持ちを抑えたりぶつけたり、優しく接したり厳しく接したりすることで加減を知っていきます。例えばつい、手がでてしまう子もやり返されると少しずつ気づいてきます。やりっぱなしだと加減を知ることができません。このくらいなら大丈夫なんだということを経験していくのです。知ることと身につくことも違います。経験して初めて身につくのです。「痛い」「嫌だ」「困る」等のことから学んでいくのです。自分の思う通りにならないことも経験します。今、この幼児期に経験してほしいです。加減を知らずに大きくなると・・・と考えると怖いですね。

私が大好きな絵本のひとつ、「おおきくなるっていうことは」という絵本に次のような一節があります。「おおきくなるっていうことは高いところから飛び降りられるってこと。それもそうだけど飛び降りても大丈夫かどうか考えられるってこともおおきくなるっていうこと」

「加減」ができるようになるということは自己中心的な考えから、自分の行動を客観的に考えられるようになることかもしれません。相手のことを考えて、多くの場面で「加減のできる」そして「加減が身についている」人間に育ってほしいと願っています。